TOTO'S的昆虫学
YAMAさんの昆虫学 Yamazaki REPORT 1999

    「水生昆虫のハッチと水温」

水温→  0 ・ ・ ・ ・ 5 ・ ・ ・ ・ 10 ・ ・・ ・ 15 ・ ・ ・ ・ 20度
ユリスカ(ミッジ)
−−−−**************−−−−
カワゲラ(ストーンフライ)
−−−−−********−−−−−−−−
 カゲロウ(メイフライ)
−−−−−−−−−−************
 トビケラ(カデス)
−−−−−−−−−−−−−−********

  *ユリスカ 夏季では発育も早く、25日ぐらいで羽化。下水溝、池沼、河川などに生息、
 種類も多い。
*カワゲラ 日本各地の渓流で、4月〜7月に羽化。
*コカゲロウ 日本各地に分布、平地及び山地の瀬脇に生息。3月〜11月に羽化。
 年2世代〜3世代。
*トビゲラ 日本各地の渓流、湧水池に生息。4月〜11月に羽化。
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簡単に巻けて「効果的なフライ」パターン

@ユリスカのハッチ
  テイルなしのバイビジブル(18〜26番)

@広い浅瀬で小型のメイフライのハッチ(もしくは、水温6度以下)
 @グリズリーパラシュート(14〜16番)
 Aウイング少なめのエルクヘアーカデス(14〜16番)
 BCDCダン(14〜20番)

@ユリスカのハッチ(もしくはライズの始まる直前の浅場)
  ミッジピューパ(20〜24番)


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    水生昆虫のハッチと陸生昆虫の出現時期 

1月  2月  3月  4月  5月  6月  7月  8月  9月  10月  11月  12月
カワゲラ  --------***************----------------------------------- 
トビゲラ ------------------****************-------------------------
カゲロウ  --------*********************--------------*********------- 
ハチ -------------***************************-------------------  
ビートル  -------------------------***************------------------- 
コオロギ   -----------------------***************************--------- 
バッタ  ----------------------------*******************------------ 
アリ   -----------------**********************--------------------  
ブナムシ   ----------------------***********-------------------------- 
アブ   --------------------------************--------------------  
  
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水生昆虫 ・ ハッチする水温と季節 ・ フライパターンとサイズ

ユリスカ
年中ハッチするが 早春の低水
温期が特に有効!、
ミッジドライ(18〜26番)
ミッジピューパ(18〜24番)
カワゲラ
(ストーンフライ)
水温6〜9℃でハッチする小型
のものが有効!
 ドライパターン(14〜18番)
ニンフ(12〜16番)
 カゲロウ
(メイフライ)
水温8〜9℃からハッチが 始ま
り、10〜13℃でピーク。
 ダン(12〜18番)
ニンフ(12〜16番)
トビゲラ
(カデス)
10℃以上の水温でハッチが多
く、初夏からが本番。
アダルト(8〜16番)
ピューパ(10〜16番)

・  
 
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陸生昆虫
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アリ   (アント)  初夏以降、秋までの小渓流
で 有効。
 ウイング(16〜20番)
パラシュート(16〜20番)
コウロギ・バッタ(ホッパー) 夏から秋に河原の広い渓流で
有効。
  リアルイミテーション
(8〜12番)
ブナムシ
(グリーンキャタピラー)
初夏から夏にかけ、ブナ林を
流れる渓流に有効。
 リアルイミテーション
(10〜12番)

 
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余禄

梅雨・・・・折角絶好調になって来たというのに、毎年必ずこの鬱陶しいシーズンがやって来
る。梅雨は、それまでの渇水の年には恵みの雨となるが、平水であれば、海抜の低い所以外
は春先に逆戻りしてしまう。この頃は地域によってかなりの差がある時で、気温や水温が上昇
し、渇水気味の川では魚が活性を取り戻し、日中でもフライを追う。ところが海抜の高い川は、
陽が射さなくなったというだけで、気温が一気に10度以上も下がり、魚は急に活性を失ってしま
う。

梅雨明け・・・・梅雨が明けると、一度に最盛期がやって来る。長い梅雨のため水は豊富にあ
り、強い陽射しと温度のため、エサとなる昆虫は水生も陸生も一度に出て来る。多くの川で魚
は興奮状態にあり、ライズを繰り返し、エサをむさぼり喰う。特に、源流帯のイワナ釣りにとって
は、一年中で最良のチャンス、梅雨が明けてからの10日間は、まさに天国というべき状態が続
く。フライはなんでもよく食べる。イワナもヤマメも10〜12番ぐらいが当たり前になる時であ
る。イワナには特にテレストリアル・パターンが有効の季節。そして、梅雨が明けたその日か
ら、イブニング・ライズが急に盛んになる。この一年で最もエキサイティングな期間は、朝から
晩まで魚がフライに飛び出す季節。

今回はここまで・・。次回は「ライズフォーム」と「パイロットフライ」についてリポートします。 

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YAMAさんの昆虫学(第2弾)Yamazaki REPORT 1999
<代表的なライズフォーム>

●バルジングライズ(蹴散らしライズ)
バシャ・バシャと激しく水飛沫を上げるが魚体は見えない。
カディスアダルトや大型のメイフライダンを食べている場合に多い。

●スワーリングライズ(渦巻きライズ)
ゴボッ・ゴボッと水面直下で反転するため、大きな渦巻きが発生する。
ピューパやイマージャーを食べている時に多い。

●デインプルライズ(吸い込みライズ)
ボクッ・ボクッと水面の流下物をゆっくりと吸い込むため、静かに波紋が広がる。
ミッジやミッジピューパ。マイクロメイフライなど、小型の昆虫を食べている場合に多い。

●ヘッド&テイルライズ(くわえ込みライズ)
水面に乗り上げるようにしてヘッド&テイルで流下物をくわえ込む。
動きの鈍いフローティングニンフや溺れたスチルボーンなどを食べている場合が多い。

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<パイロットフライについて>
    (まず、どんなフライを使うう・・?)

1位:エルクヘアカディス(#14)
2位:グリズリーパラシュート(#16)
3位:ブルーダン・バイビジル(#18)
4位:ヘアーズイヤー(#12〜16)
5位:ロイアルコーチマン(#14)

*まずは現場の状況に応じて考えよう・・!

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<水位の増減と魚たちの活性>

〜〜〜〜〜〜〜水面〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  ↓ 20cm以上の増水だと、反転流の中でニンフを

  ↓ 使う場合が多い。 

  ↓ *ビックニンフ
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       ↓→ 最盛期の場合、10cm+αの増水は

       ↓→ ドライフライも、好調なことが多い。

       ↓→  *パラシュート*ヘアカディス*ニンフ

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  ↓→ 渇水気味になるとドライフライが本領を発揮!

  ↓→ テレストリアルも抜群の威力を発揮する。

  ↓→  *ヘアカディス*ホッパー*アント

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〜〜〜〜〜〜〜〜底〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

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余禄
<山岳渓流のフライフィッシング>
このフィールドではイワナ・ヤマメともにエサに対して、さほどセレクティブではないので、
視認性と浮力を重視したパターンを使用する。ただイワナ・ヤマメ共に最初に捕食する
のはミッジ、続いてカディス、メイフライと小型の水生昆虫なので、初期はパラシュート・ス
タンダードなどのパターンでも、#18〜14番と小さいほうがイイ。しかし、5月以降にな
ると種種雑多の陸生昆虫がこれらに加わるようになるので、サイズもワンランク上の大
きい#12〜14番が中心となる。釣果も、パターンや色に関係無くなり、イワナ・ヤマメ
が呆れるぐらい飛び出す。

次回は良く釣れるパターンのタイイングをリポートする予定。(まだ原稿が来ていない!)


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