TOTO'S的恋愛論

TOTO'S的「釣りと恋愛論」  by Maji 2000   

●今、世界中の巷で話題になっているメリッサ・バンク著の「娘たちの狩りと釣りの手引き
(ソニー・マガジンズ:1400円)の中から「本命を釣り上げるコツ」を解説しましょう。あくまで、
TOTO'S的解釈です。このリポートを読むにあたって「ジェーン・バーキン」のベストを聴きなが
ら読むと、とても盛り上がると思われます・・・?



●さて、この小説は登場人物はともかく7つの掌編にわかれて「いかに自分と相手を傷つけ
ないで獲物を釣るか」という事をマワリクドク伝授されているんですが、要は「餌を蒔き、アタ
リをじっと待ち、アタリがあったらサッサと取り込み、外道ならリリース、本命なら泳がせ
ながら時間をかけ取り込む」ということ・・・らしい。



▲餌蒔き編・・まず、獲物を釣り上げるためにはフライをプレゼンティションしなければいけ
ない。
自分が持っている最高の餌(フライ)を蒔く!
意中の異性を振り向かせるには最初が肝心。そこで自分らしさを必ず出すことが大切らしい。
人と同じものを巻いていたのでは本命は釣れない・・ということ。時としてイビツな釣れそうも無
いフライで釣れることがある。また、数を蒔かないと釣れる獲物も釣れなくなってくる。そうでなく
とも本命はむずかしいのだから・・!

▲誘い編・・次に誘いを入れる。専門用語?でドリフトとかバイブレーションとかインビテイシ
ョンという。
まず、ナチュラルドリフトで静かに待つ!
釣りには集中力が必要となる。相手の出方を探るためにも餌に集中し、静かに観察をする。一
見興味がなさそうでも意外なところで食いついてくることがあるからだ。魚はうるさいのが嫌
い!静かにしてないと逃げてしまう。だだ、相手がどんなに大物でもこっちを探ろうとする姿勢
が無ければ大した魚ではないということ。そそくさとポイントを変えよう!

次にアクションを掛ける!
相手が興味を示したところで今度はこちらから探りをいれる。そのためには食いつきが良すぎ
る可能性があるので足場を固めておく必要がある。余計なことは言わず隙を見せないことが肝
心。ただ、相手を理解しようとするそぶりは必要で相槌・うなずきは重要なアクションとなる。

▲ヒット編・・大切なのはどうやって釣るかではなく、狙っていた本命がヒットするかが重要。
アタリを見極める!
本命のアタリかどうか見極める必要がある・・がこれは経験が必要。相手も擦れたヤツならア
タリ方がお上手!へら浮きでも困難を極めるぐらい微妙。しかし、1回のアタリが大きければ
「合わせ」をうまくやれば確実に取り込むことができる。すなわち、自分の生活の中に引きずり
込もうとする行為が見えたならしっかり食いついていると考えてよい。

合わせのタイミングを極める!
この辺になってくると本当に経験がものを言う。本書では「ママの助言」が流用される・・ぐらい
経験体験がないと難しい。ただ言える事は釣り損じてもクヨクヨしないことだろう。その後の方
か大切だから・・・!「失敗に終わった恋を完璧に理解すれば、ブービー賞には値するのだ」本
文より。お勧めはしないが不倫・三角関係などのドロドロ恋愛を体験すると合わせ方もうまくな
る。ただ、往々にして同じタイプの獲物にはまる事が多いので要注意!

▲取り込み編・・慌てず慎重かつ速やかに楽しみながら、場を荒らさず取り込む。
相手が望むならハリスは長く取る
これは仕掛けの時点からのことでもあるがハリス(糸)は長ければ長いほど切れない。つまり、
遊ばしておけば向こうから近寄ってくる。欲を言えばハリス(心)にショックリーダーなるものを付
けておくと尚結構・・・!当然ハリスは丈夫で細いもの(さりげなさ)が好ましい。たまには引っ張
ってチェックを入れること。また、極端に長くするとお祭り(糸が絡む)を起こすのでほどほど
に・・・!

場荒らしは禁物
獲物が釣れても、その特定された獲物だけのやり取りは禁物!場が荒れ、本命が警戒して、
その後食わなくなる可能性がある。相手の引きがあっても2ショットで消えてしまう・・・というよう
なことでもすると後処理に無駄な時間と労力に費やすことになりかねない。速やかに取り込み
後は放っておいても大丈夫。ただ、ホットな獲物が突然クールになる瞬間がある・・このときを
見逃さず対応・対処が必要!弱ってリリースできず食べざるを得ないことになる・・・!

▲釣果編・・釣りたくない魚がつれてしまう事もある。本命が釣れてない場合もある。妥協の
見極めがポイントとなる。
傷ついたモン負け、気持ち良いモン勝ち
まぁ、そんなにうまくいかない。傷つけまい、傷つくまい・・と思っても傷ついてしまうのが釣り。し
かし、モノは考えようで修羅場の渦中にいないかぎり「楽しい」と思うことは不可能ではない。ズ
タズタ、ぼろぼろを乗り越えるのが、大人の釣りジストの心意気です。「苦痛と快楽は紙一重」
中には一般社会で苦痛とされる「ムチ・ロープ・ハイヒール」などによる「いじめ」も、その人は
「快楽」を感じていらっしゃる。ポジティブに妥協することが大切。

獲物に偏差値なし、恋愛にも偏差値なし
自分に合った獲物が一番良いわけだが、中に「人と違った恋愛・高尚な恋愛」などと考えて
色々キープして置くと、さばく時に辛い思いをすることになる。また、それなりに釣果はあるにも
かかわらず、自分の自尊心が許さず本命を逃がしている方もいる。多くは無意識だったりする
のでこれは始末が悪い。本来、自分さえ満足なら良い訳だが、必要とあらば偏差値的なものさ
し(他人の評価)などを利用するしたたかさは大人の釣り道といえるかも・・・。

▲リリース編・・避けては通れないプロセスのひとつ。別れを楽しむためのテクニック。
打たれ強さが別れの知恵
別れがあるからこそ釣り(恋愛)が引き立つ!避けられない宿命ならば、それを楽しんでこそ、
大人の釣り師らしき潔さです。手っ取り早いのは新しい獲物を見つけること。ときと場合に相談
した相手がその対象になることがある。また、別れた獲物の欠点(鰭がピンとしていない・色合
いが良くない・病弱など)を見つけ自分から早めに見切りをつけると楽にはなる。先手必勝ある
のみ・・というところか。

別れの瞬間を演出する
「自己陶酔」は釣りの基本です。相手の迷惑・戸惑いなど関係ありません。自分に酔うことで
す。バタバタ喧嘩別れも最悪。ここはひとつ目一杯演出をして、涙を流しながらにっこり笑って
手を振るぐらいの偽善行為がほしいところ。別れる場所もそれなりに、夜景が見える清流・高
級ワンドが理想です。まぁ、別れを悟った相手が思いどうりに動くかどうかは、かなり困難を要
すが・・・。

●チャンチャラ深くて餓鬼っぽいところを、本文より引用しておきます。
ご解釈下さい。
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▲なにかを失うという技を会得するのは、決して難しいことではない。
もともと、失くなってしまうつもりでいるものがあまりに多いのだから。
毎日なにかを失くす。たとえば玄関のカギを失くして慌てふためいても
悔やんでも動じることはない。何かを失うという技を会得するのは、
決して難しいことではない。
・・・エリザベス・ビショップ著「ひとつの技」より・・・

▲あなたが心からくつろげる場所が家庭であるとしても、だからと言って
家族があなたに抱いている愛情と優しさの上に、あぐらをかいていて
いいというわけではない。
・・・DDレッセンベリー他共著「20世紀のタイプライティング」より・・・

▲どんなに練習しても、どうしても上達しないゲームを続けようと言い張ることは、
仲間の中でもよほど無神経な人は別にして、あなたにとっても、他の人にとっても、
だだ苛立ちの種になるだけです。
・・・エミー・バンダービルト著「優雅なる生活の手引き」より・・・・・

▲男の場合と同様、女にとっても一人の人間として自分を知る方法は、自分の
創造性を発揮し、それを生かした作品を造ってみることである。
・・・ベティフリーダン著「新しい女性の創造」より・・・・・

▲子供を持つということは、かわりに多くのことを諦めるということなので
良い両親であれば、子供たちから何か見返りを求めるのは当然であり、また
そうすべきなのです。ただし、その見返りとは、生んでくれたこと、育ててくれたことに
対する「ありがとう」の言葉ではなく、両親の価値観や理想を受け継いでくれることなのです。
・・・ベンジャミン・スポック著「スポック博士の育児書」より・・・・

▲静かで落ち着いた環境を保てば、子供が不安を抱くことはない。
・・・・ホルシーCヘラソフ編「船員ハンドブック」より・・・・

▲ガールスカウトのメンバーは思考、言葉、行動において清らかである。
外見をきれいにすることはたやすい。石鹸と水とブラシがあればいい。ただ、
内側をきれいにすることは、それより難しい。
・・・「ジュニアガールスカウトの心得」より・・・・

次回はだんだん釣りと離れていくようですが、「課長島耕作から学ぶ成功の
方程式」をTOTO'S的に解釈・解説します。



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